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2026-08-03

著者:院長名(リンクなし)

【院長ブログ】子どもの歯ぎしりは歯並びに関係する?

こんにちは!豊中市の歯医者、豊中少路ANT歯科・矯正歯科理事長の寺嶋悟です。

今回は「子どもの歯ぎしりは歯並びに関係する?」というテーマについてお話しします。

夜、お子さまの隣で寝ているときに、「ギリギリ」「カチカチ」という音が聞こえて驚いたことはありませんか。小さな体から想像以上に大きな音がするため、「歯が削れてしまわないか」「噛み合わせが悪いのではないか」「将来、歯並びが悪くならないか」と心配になる保護者の方は少なくありません。

歯ぎしりとは、眠っている間や起きているときに、上下の歯を強く噛みしめたり、こすり合わせたりする動きのことです。子どもの歯ぎしりは比較的よく見られ、とくに乳歯から永久歯へ生え替わる時期には、噛み合わせが変化する過程で一時的に起こることがあります。

では、子どもの歯ぎしりは歯並びの悪さが原因なのでしょうか。

結論からお伝えすると、歯ぎしりと歯並びにはまったく関係がないとは言い切れませんが、歯並びが悪いから歯ぎしりをする、あるいは歯ぎしりをすると必ず歯並びが悪くなる、という単純な関係ではありません。歯ぎしりには睡眠の状態、精神的な緊張、呼吸、生活リズム、顎の成長など、さまざまな要素が関係していると考えられています。

子どもの口の中は、成長とともに大きく変化します。乳歯が抜け、永久歯が生えてくる時期には、歯の高さや接触する位置が少しずつ変わります。奥歯が生えてきたばかりの頃や、前歯が生え替わっている途中では、噛み合わせが一時的に不安定になることもあります。

こうした変化の中で、眠っている間に顎を動かしたり、歯をこすり合わせたりすることがあります。そのため、生え替わりの時期に歯ぎしりが見られても、それだけで異常な噛み合わせと判断する必要はありません。永久歯が生えそろい、噛み合わせが安定するにつれて、自然に目立たなくなるお子さまもいます。

一方で、歯ぎしりが長く続くと、歯に負担がかかることがあります。乳歯は永久歯よりも表面のエナメル質が薄いため、強い歯ぎしりが繰り返されると、歯の先端や噛む面が平らにすり減って見えることがあります。

軽い摩耗であれば、経過を見ながら定期的に確認することもあります。しかし、歯が大きく削れて内側の層が見えている、冷たいものを嫌がる、噛むと痛がるといった場合は、歯科医院での診察が必要です。

また、歯ぎしりによって前歯が急にガタガタになったり、顎そのものが小さくなったりするわけではありません。歯並びは、顎の大きさと歯の大きさのバランス、舌や唇の使い方、口呼吸、指しゃぶりなど、複数の要因によって形成されます。

ただし、強い力が長期間にわたって加わり続ければ、歯や歯を支える組織、顎の筋肉に影響する可能性はあります。とくに、すでに永久歯が生えているお子さまで強い歯ぎしりが続く場合は、歯の摩耗だけでなく、詰め物の破損や顎の疲れなどにも注意が必要です。

歯ぎしりとともに確認したいのが、朝起きたときの症状です。お子さまが「顎がだるい」「口を開けにくい」「こめかみが痛い」と訴える場合は、睡眠中に強く噛みしめている可能性があります。口を開け閉めしたときに顎から音がする、食事中に顎を痛がるといった場合にも、一度確認を受けた方がよいでしょう。

さらに、歯ぎしりがあるお子さまでは、睡眠中の呼吸にも目を向けることが大切です。大きないびきをかく、寝ている間に何度も目が覚める、口を開けて寝ている、寝相が非常に激しい、日中に強い眠気があるといった様子が見られる場合は、睡眠の質や呼吸に問題が隠れていることがあります。

鼻づまりや扁桃・アデノイドの問題などによって鼻呼吸がしにくいと、睡眠中に口呼吸になりやすくなります。口呼吸が続くと、舌の位置や顎の成長、歯列の幅にも影響することがあります。そのため、歯ぎしりそのものだけでなく、いびきや口呼吸などを含めて総合的に確認することが重要です。

精神的な緊張や生活リズムの変化も、歯ぎしりに関係することがあります。入園や入学、クラス替え、習い事、家族の生活環境の変化などは、子どもにとって大きな出来事です。本人が「つらい」と言葉にしていなくても、眠っている間の歯ぎしりとして表れることがあります。

歯ぎしりの音がすると、保護者の方は「やめなさい」と伝えたくなるかもしれません。しかし、睡眠中の歯ぎしりは本人の意思で止められるものではありません。強く注意すると、かえってお子さまが不安を感じてしまうことがあります。

ご家庭では、就寝前に気持ちを落ち着けられる環境をつくり、毎日の睡眠時間をできるだけ一定にすることが大切です。寝る直前まで動画やゲームを見続けることを避け、ゆっくり入浴する、絵本を読む、親子で静かに会話をするなど、自然に眠りへ移れる習慣を整えてみましょう。

では、歯ぎしりがある場合、矯正治療をすれば改善するのでしょうか。

歯並びや噛み合わせに問題があるお子さまでも、矯正治療を始めれば必ず歯ぎしりが止まるわけではありません。反対に、歯ぎしりがあるという理由だけで矯正治療が必要になるわけでもありません。

矯正治療の必要性は、歯ぎしりの有無だけではなく、顎の成長、歯が並ぶスペース、上下の噛み合わせ、永久歯の生え方、口呼吸や舌の位置などを確認したうえで判断します。歯ぎしりと歯並びを無理に一つの原因で結びつけず、それぞれの状態を丁寧に診ることが大切です。

子どもの歯ぎしりに対して、大人が使用するようなマウスピースをすぐに作ればよいと考える方もいらっしゃいます。しかし、子どもは顎の成長や歯の生え替わりが続いているため、装置によっては歯の自然な移動や顎の発育に影響する可能性があります。

そのため、市販のマウスピースを自己判断で使わせることはおすすめできません。歯の摩耗が強い場合などには保護装置を検討することもありますが、成長や噛み合わせを確認しながら慎重に判断する必要があります。

歯科医院を受診した方がよい目安としては、歯が大きくすり減っている、歯が欠けた、冷たいものや食事で痛がる、朝に顎や頭の痛みを訴える、口を開けにくい、顎から音がする、強い歯ぎしりが長期間続いているといった場合が挙げられます。

また、歯ぎしりに加えて、いびき、口呼吸、睡眠中の呼吸の乱れ、日中の眠気などが見られる場合は、必要に応じて耳鼻咽喉科や小児科などと連携して確認することもあります。

豊中少路ANT歯科・矯正歯科では、歯ぎしりの音だけで判断するのではなく、歯の摩耗、噛み合わせ、顎の動き、筋肉の状態、歯の生え替わり、口呼吸、舌の位置などを総合的に確認しています。

子どもの歯ぎしりは、成長や生え替わりの途中で一時的に見られることも多く、音がするだけで過度に心配する必要はありません。ただし、歯のすり減りや痛み、顎の症状、いびきなどを伴う場合には、別の問題が隠れている可能性があります。

「歯ぎしりが続いているけれど大丈夫かな」「歯並びや噛み合わせに影響しないか心配」と感じたときは、一度歯科医院でご相談ください。今の状態を確認し、成長に合わせて見守ることが、お子さまの歯と顎を守ることにつながります。

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