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2026-09-11
こんにちは!豊中市の歯医者、豊中少路ANT歯科・矯正歯科 院長の桑村慎太朗です
今回は「前歯が噛み合わないのは大丈夫?『開咬』の原因と治療」というテーマについてお話しします。
お子さまが奥歯をしっかり噛んでいるのに、上下の前歯の間にすき間が残っていることはありませんか。このような噛み合わせを「開咬(かいこう)」と呼びます。
開咬は、単に前歯の見た目だけの問題ではありません。前歯で食べ物を噛み切りにくくなったり、発音や飲み込み方に影響したりすることがあるため、成長期のお子さまでは一度状態を確認しておきたい噛み合わせの一つです。
開咬とはどんな状態?
正常な噛み合わせでは、奥歯を噛んだときに上の前歯が下の前歯に少し重なります。
一方、開咬では奥歯が噛み合っていても前歯が接触せず、上下の前歯の間に縦方向のすき間ができます。
軽い場合は保護者の方が気づきにくいこともありますが、「麺を前歯で噛み切れない」「食べるときに舌が前へ出る」「サ行などの発音が聞き取りにくい」といった様子から気づくこともあります。
なぜ開咬になるの?
開咬の原因は一つではありません。特に子どもの場合は、日常のお口の癖や成長が関係していることがあります。
代表的な原因の一つが、長期間続く指しゃぶりです。
指を口に入れて吸っている時間が長いと、上の前歯には前方へ、下の前歯には内側へ向かう力が加わります。また、上下の前歯の間に指が入ることで、前歯が正常に噛み合うことを妨げる場合があります。
幼い時期の指しゃぶりは自然な行動ですが、4歳以降も頻繁に続いている場合や、すでに前歯の噛み合わせに変化が見られる場合は注意が必要です。
舌の癖も開咬に関係します。
食べ物や飲み物を飲み込むときに、舌を上下の前歯の間へ出す「舌突出癖」があると、舌が毎日何度も前歯を押します。
一度の力は弱くても、それが長時間・長期間続くことで、前歯が噛み合いにくくなることがあります。
また、すでに開咬になっていることで舌が前歯のすき間に入りやすくなり、さらに開咬が改善しにくくなるという悪循環になることもあります。
ぽかん口や口呼吸との関係
普段から口がぽかんと開いているお子さまにも注意が必要です。
口が開いている時間が長いと、舌が本来あるべき上顎付近ではなく、低い位置に下がりやすくなります。舌や唇、頬の力のバランスが崩れることで、顎の成長や歯並びに影響することがあります。
ただし、口呼吸があるから必ず開咬になるわけではありません。
鼻炎やアレルギー、鼻づまりなどによって鼻呼吸が難しいケースもあるため、「口を閉じなさい」と繰り返すだけでは解決できないことがあります。必要に応じて耳鼻咽喉科などと連携して原因を確認することも大切です。
骨格的な成長が関係する場合もある
開咬には、指しゃぶりや舌の癖だけではなく、顎の骨格的な成長が関係しているケースもあります。
顔の成長方向や上下の顎のバランスによって、奥歯は噛んでいるのに前歯が離れやすい骨格になることがあります。
この場合は、癖を改善するだけですべてが自然に治るとは限りません。
だからこそ、見た目だけではなく、歯の位置、顎の成長、舌の動きなどを総合的に確認する必要があります。
開咬を放置するとどうなる?
開咬で起こりやすい問題の一つが、前歯で食べ物を噛み切りにくいことです。
前歯には、野菜や肉、麺などを適切な大きさに噛み切る役割があります。前歯が噛み合わないと、奥歯だけを使った食べ方になったり、食べ物を舌で押し切るような癖がついたりすることがあります。
発音にも影響する場合があります。
特にサ行などでは、舌や前歯の位置によって空気の流れが調整されます。前歯の間にすき間があると空気が漏れやすくなり、発音が不明瞭になることがあります。
また、前歯が噛み合わない状態が続くことで、お口まわりの筋肉や舌の使い方そのものが定着してしまう可能性もあります。
子どもの開咬は自然に治る?
原因や年齢によっては、自然な改善が期待できることもあります。
例えば、幼い時期の指しゃぶりによる比較的軽度の開咬であれば、指しゃぶりを適切な時期に卒業することで、成長とともに改善する場合があります。
しかし、指しゃぶりをやめても舌で前歯を押す癖が残っている場合や、骨格的な問題が強い場合には、自然には改善しにくいことがあります。
そのため、「そのうち治るだろう」と長期間様子を見るのではなく、一度原因を確認しておくことが重要です。
どんな治療をするの?
開咬の治療は、お子さまの年齢や原因によって異なります。
指しゃぶりが原因であれば、まず指しゃぶりを無理なく卒業できるようサポートします。
舌の位置や飲み込み方に問題がある場合は、舌や唇などのお口まわりの筋肉を正しく使うためのトレーニングを行うことがあります。これをMFT(口腔筋機能療法)と呼びます。
歯列や顎の成長に問題がある場合には、小児矯正の装置を使用して、噛み合わせや歯が並ぶ環境を整えていくこともあります。
永久歯が生えそろった後には、必要に応じてワイヤー矯正やマウスピース型矯正装置などを用いて、歯の位置を細かく調整する場合もあります。
大切なのは、「開咬だからこの装置」という決まった治療方法があるわけではないということです。
原因を見極めることが治療の第一歩
同じように前歯が開いて見えていても、指しゃぶりが原因のお子さま、舌の癖が強いお子さま、口呼吸があるお子さま、骨格的な成長が関係しているお子さまでは、必要な対応が異なります。
歯だけを動かして見た目を整えても、原因となる舌の癖などが残っていると、治療後に再び前歯が開いてくる可能性があります。
そのため、開咬の治療では歯並びだけではなく、「なぜ前歯が噛み合わなくなったのか」を確認することが重要です。
豊中少路ANT歯科・矯正歯科では、前歯の噛み合わせだけでなく、顎の成長、舌の位置、飲み込み方、唇の使い方、口呼吸、生活習慣なども含めて、お子さまのお口の状態を確認しています。
「奥歯は噛んでいるのに前歯にすき間がある」「前歯で食べ物を噛み切りにくそう」「飲み込むときに舌が前へ出ている」といった様子があれば、一度ご相談ください。
成長期のお子さまだからこそ、原因を早めに見つけ、その時期に合った対応をしていくことが、将来の安定した歯並びと噛み合わせにつながります。
少路駅すぐの歯科医院、豊中少路ANT歯科・矯正歯科は、豊中少路にある地域密着型の歯科医院です。