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2026-10-05
こんにちは!豊中市の歯医者、豊中少路ANT歯科・矯正歯科 院長の桑村慎太朗です
今回は「歯が多く生えてくることがある?『過剰歯』が歯並びに与える影響」というテーマについてお話しします。
お子さまの歯の生え替わりを見ていると、「前歯の間から小さな歯のようなものが出てきた」「永久歯がなかなか生えてこない」「前歯だけ不自然にすき間が空いている」といった変化に気づくことがあります。
このような場合、通常よりも多く作られた歯である「過剰歯」が関係していることがあります。
永久歯は、親知らずを除くと上下合わせて28本が基本ですが、まれに本来の本数とは別に、余分な歯が形成されることがあります。これが過剰歯です。
過剰歯は、口の中に実際に生えてくることもあれば、顎の骨の中に埋まったまま外からは見えないこともあります。そのため、歯の生え替わりが遅れていることをきっかけにレントゲンを撮影し、初めて見つかるケースも少なくありません。
特に見られやすいのが、上の前歯の中央付近です。この部分にできる過剰歯は「正中過剰歯」と呼ばれることがあります。
過剰歯ができる詳しい原因は、完全には分かっていません。
歯が作られる過程で、歯のもとになる組織が通常より多く形成されることなどが関係していると考えられています。
保護者の方から「妊娠中の生活や食事が原因ですか?」と心配されることがありますが、日常生活の何か一つが原因で起こるものではありません。
また、お子さま自身の歯磨きや食生活が原因で過剰歯ができるわけでもありません。
大切なのは、原因を探すことよりも、過剰歯が周囲の永久歯にどのような影響を与えているかを確認することです。
過剰歯による代表的な影響の一つが、永久歯の生える道をふさいでしまうことです。
永久歯は顎の骨の中から歯ぐきに向かって少しずつ移動してきます。しかし、その途中に過剰歯があると、永久歯が進むことができず、本来の時期になっても生えてこないことがあります。
例えば、片側の上の前歯はすでに生えているのに、反対側だけいつまでたっても出てこない場合があります。
単純に生え替わりがゆっくりなケースもありますが、左右差が大きい場合には、過剰歯などが永久歯の萌出を邪魔していないか確認することがあります。
過剰歯が前歯と前歯の間に存在すると、永久歯を左右へ押し広げるような状態になることがあります。
その結果、上の前歯の間に大きなすき間ができることがあります。
前歯が生えたばかりの時期には、一時的にすき間が見られることもあるため、「前歯にすき間がある=過剰歯」というわけではありません。
しかし、すき間が大きい場合や、永久歯の向きが不自然な場合には、一度レントゲンで確認しておくと安心です。
過剰歯が永久歯の近くにあると、永久歯が本来の方向へ生えることができず、斜めに向いたり、内側や外側にずれたりする場合があります。
顎の骨の中で向きが大きく変わってしまうと、過剰歯を取り除いたあとも永久歯が自然には生えてこないことがあります。
そのような場合には、永久歯が生えてくるためのスペースを確保したり、必要に応じて矯正装置を使って歯を本来の位置へ誘導したりすることがあります。
つまり、過剰歯の問題は「余分な歯が1本ある」というだけではなく、その周囲の永久歯の生え方や歯並びに影響する可能性があるということです。
過剰歯があるからといって、すべての場合ですぐに抜歯するわけではありません。
周囲の永久歯に影響を与えている場合や、永久歯の萌出を邪魔している場合には、抜歯を検討することがあります。
一方で、骨の中に深く埋まっていて、周囲の歯や噛み合わせにほとんど影響していない場合には、位置や年齢によって経過観察になることもあります。
また、過剰歯を抜く時期も非常に重要です。
早すぎる時期に処置を行うと、近くで成長している永久歯に影響する可能性があります。一方で、長く待ちすぎることで永久歯の生える方向が大きくずれてしまうこともあります。
そのため、レントゲンなどで過剰歯と永久歯の位置関係を確認し、お子さまの成長を見ながら適切な時期を判断します。
過剰歯を取り除けば、永久歯が自然に生えてくる場合もあります。
特に、永久歯がまだ十分な萌出力を持っており、生えるためのスペースが確保されている場合には、しばらく経過を見ることで歯ぐきから出てくることがあります。
しかし、永久歯の向きが大きくずれている場合や、歯が並ぶスペースが不足している場合には、過剰歯を抜くだけでは十分でないこともあります。
その場合には、矯正治療によって永久歯が生える場所を作ったり、歯を適切な方向へ誘導したりすることがあります。
そのため、「過剰歯を抜けば治療終了」と考えるのではなく、その後の永久歯の動きを継続して確認することが大切です。
過剰歯は骨の中に隠れていることがあるため、ご家庭で直接見つけられないことも多いです。
ただし、左右の前歯の生え替わりに大きな差がある、乳歯が抜けたのに永久歯がなかなか生えてこない、前歯に大きなすき間が残っている、歯が本来とは違う方向から生えてきた、といった変化は受診のきっかけになります。
また、乳歯がいつまでもしっかり残っている場合にも、その下の永久歯がどこにあるかを確認することがあります。
歯の生え替わりには個人差がありますので、少し遅いだけで心配しすぎる必要はありません。しかし、左右で明らかに違う場合や、長期間変化がない場合には、一度確認しておくと安心です。
過剰歯そのものを家庭で予防することはできません。
だからこそ大切なのが、永久歯への生え替わりを定期的に確認することです。
特に6歳から8歳頃は前歯の永久歯が生えてくる時期で、過剰歯による影響に気づくことも多いタイミングです。
定期検診で生え替わりを確認していれば、「反対側は生えているのにこちらだけ遅い」といった小さな変化にも気づきやすくなります。
豊中少路ANT歯科・矯正歯科では、今見えている歯だけでなく、永久歯の位置や向き、歯が並ぶスペース、顎の成長なども含めてお子さまのお口を確認しています。
過剰歯が見つかった場合にも、「あるからすぐ抜く」と考えるのではなく、周囲の永久歯にどのような影響があるのか、いつ対応するのが適切なのかを考えることが重要です。
「片方の永久歯だけなかなか生えてこない」「前歯のすき間が大きい」「歯の生える位置がおかしい気がする」といった様子があれば、ぜひ一度ご相談ください。
早めにお口の中の状況を把握し、永久歯ができるだけ良い位置に生えてこられるよう見守ることが、将来の歯並びと噛み合わせを守ることにつながります。
少路駅すぐの歯科医院、豊中少路ANT歯科・矯正歯科は、豊中少路にある地域密着型の歯科医院です。